内経気象学 運気論(五運六気)

2021年運気予測

■運気予測について
『内経』の運気七篇の内容に基づく一年間の天候予測です。
予測の妥当性については、山田慶児先生も書かれているように合理的に説明できる根拠はありません。
運気論による予測内容を知ることで、気象や天候に関心をもてることが大事だと考えます。
気象庁による季節予報の精度もまだ高くないので、参考にしてみてください。
ちなみに運気七篇の気候予測を除く医学書としての内容は、「六淫」概念の完成、治則治法など、中国伝統医学の発展に大きく貢献しています。
予測方法の詳しい解説は『内経気象学入門』を読んでください。中国での代表的ないくつかの運気解説書をまとめた内容となっています。

■2021年の干支、五運六気
辛丑(カノトウシ)
歳運:水運不及
司天:太陰湿土
在泉:太陽寒水
勝気:土運(四維・長夏)
鬱気:水運
復気:木運
発気:なし
運気相同:同歳会(歳運=在泉)

2021年運気予測(『内経気象学リアルタイム』から)

以下は五運・司天在泉の予測と客主加臨による予測を分けています。合わせて予測を書くと煩雑になるので、このような形で予測しています。

■運気予測(五運、司天・在泉を用いた予測)(『内経気象学入門』P328、329を参照してください。)

●水運不及で土運勝気、司天は太陰湿土、在泉は太陽寒水。
●前半年は土運勝気により雨が多い。
●司天太陰では運と気が同一で降水量が非常に多い。
また四維(四季の最後の18日間)と長夏に特に大雨。
●夏は蒸し暑い(少陽客気)
●秋分以降は、陽明燥金、太陽寒水が主客一致するので気温が低い。

■運気予測(客主加臨を用いた予測)(P329)

●大寒から春分は気温が高い(客気厥陰)~温病の流行。肝気上逆の病症多い。
●春分から小満は気温が非常に高い(客気少陰)~司天太陰が影響すれば蒸し暑い。
●小満から大暑は降水量が多い(客気太陰)
●大暑から秋分は気温が高い(客気少陽)~熱中症、夏バテ。
●秋分から小雪は気温が低い(客気陽明)~傷寒中風が多い。
●小雪から大寒は気温がかなり低い(客気太陽)~陽気不足、傷寒病の流行。

まとめると、春・夏は気温が高く、秋・冬は気温が低い、全体として降水量が多い。日本海側は大雪。

以上の、五運・司天在泉の予測と六節季ごとの客主加臨を用いた予測を合わせて天候の予測をします。

このような予測となりますが、実際の天候を観察する際の参考にしてみましょう。

-内経気象学, 運気論(五運六気)

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