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内経気象学 東洋医学と気候・気象

東洋医学で考える花粉症の原因と鍼灸

今年は花粉の飛散が早く量も多いですね。つらい症状に悩まされている方も多いと思います。今回は東洋医学で考える花粉症の原因と鍼灸について書きます。

環境省花粉観測システムより転載~3月2日18時

東洋医学では、スギやヒノキの花粉は風邪やインフルエンザの原因とされる六淫(りくいん)そのものではありませんが外来の病邪であり、鼻水、鼻詰り、目の痒み、目赤、流涙などを呈するので、風寒邪や風熱邪に相当すると考えます。

鍼灸では症状緩和のために、風寒タイプ(透明な鼻水が多い)なら合谷、身柱などに鍼灸を行います。風熱タイプ(鼻づまり、黄色い鼻汁、目赤)なら手の井穴(せいけつ)などに鍼をします。

また東洋医学では、身体の体質傾向が花粉症の発症に大きく関わっていると考えます。体質が内熱傾向(舌が平均より赤い、口渇して冷飲を好むなど)では油濃いもの、香辛料は控えめにして、内庭穴に鍼をします。水邪が身体に停滞している場合(舌が湿潤つよく、鼻水が多い)は、利尿(水邪を排出する)を目標に陰陵泉、足三里などを用います。この場合は水分を取りすぎないようすることが大事で、緑茶が利尿と清熱(抗炎症作用)により効果的な場合もあります。ストレスがつよい人は頭部に気が上昇傾向(舌の先端が赤い、のぼせる、イライラする)により症状が出やすいので、百会や太衝穴で気を引き下げてストレスを緩和させます。

花粉症を目標にしていなくても、鍼灸を継続していると、次第に花粉症や鼻アレルギー、蕁麻疹などのアレルギー症状が消失していきます。これは鍼灸によりアレルギー体質が軽減したものと考えています。

第二世代抗ヒスタミン薬は眠気があまりないので最近よく使われています。ただし、繰り返し使用すると効果が減弱したり、便秘になると患者さんから聞きます。抗ヒスタミン薬のように短時間で症状を抑え込むことは苦手ですが、副作用なく鍼灸で体質改善をしていきましょう。

花粉症の予防・症状緩和のための共通した養生法~ストレスをためない、水分を取りすぎない、ニンニク・香辛料・油濃いもの・チョコレート・スナック菓子などを控える。

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