花粉症の鍼灸

■40代女性 20歳頃より、スギ・ヒノキによる花粉症が発症する。年ごとに酷くなり、結婚後は花粉用メガネ・防塵マスクが必須となる。鍼灸的にみると、ストレスと下半身の弱りによる上実下虚で発症するタイプだった。頭と足にそれぞれ鍼をする。翌年も2月初めより鍼を開始して、症状は4分の1程度になる。2年後は症状もかなり軽くなりました。

■40代女性 毎年2月~4月花粉症を発症。通年でも鼻炎あり。3月上旬に受療、
肝実で内熱傾向の反応がありました。肝を緩め、炎症傾向を治す為に筋縮穴、手井穴に鍼をしました。3回ほど施術を行い、以降2週間に一度施術をしました。

■60代男性 毎年2月下旬~4月花粉症がでる。2月中旬に予防を希望して来院。飲酒が多い。舌紅、白膩苔。脈弦で有力。腹部は上部が緊張して背部の霊台の熱感が強い。肝実と脾胃湿熱として施術。霊台穴に鍼。1ヶ月後来院、施術以降症状がかるくなりました。

※記載の症例は、当院の鍼灸を受療されて同じような経過をたどることを保証するものではありません。症状・病気の程度、生活習慣や体質の違いで効果は異なることがあります。施術を受けられる際の参考としてご覧ください。

■花粉症の対策(日本アレルギー協会
(1)飛散の多い時は、外出を控える、窓を閉める。
(2)外出時にマスク、メガネを着用し、表面のケバケバした毛織物の上着の使用を控える。
(3)帰宅時は、玄関前で衣服や髪をよく払ってから入る。洗顔、うがいをして、鼻をかむ。掃除を励行する。
(4)規則正しい生活、バランスの取れた食事をする。

■花粉症と鍼灸
花粉症の発症は、花粉の飛散量に大きな影響を受けますが、
同時に体質の傾向にも影響を受けます。
症状が強くなりやすいのは、のぼせやすい人、炎症傾向の人です。さらに余分な水が身体に停滞していると鼻水が出やすくなります。

次にそれぞれの対策を述べます。
◎のぼせを治す~春は気温上昇と共に頭部の血流が多くなり、鼻粘膜が充血しやすくなります。~よく寝る、ストレスを避ける、ストレッチ・体操、青竹踏みをする。

◎炎症傾向を治す(口渇冷飲がある)~鼻粘膜の炎症をとる~ニンニク、生姜、唐辛子を避ける。生のキャベツをよく食べる

× ニンニク、唐辛子、油濃いものを避けましょう

◎むくみを治す~余分な水分があると鼻水が多くなる~塩分控えめ。カリウムの多く含まれる野菜をよく食べる。

◎発酵食品をよく食べる~腸内の善玉菌が減るとアレルギーが起こりやすくなる。~納豆、みそ、ビオフェルミン、ヨーグルトなど

■鍼灸と花粉症

鍼灸では、百会、太衝、照海、気海などを用いて肝の働きを抑制して、気を下に引き下げ、陰陵泉、足三里、上巨虚穴などで余分な水を排出します。鼻や目の炎症が強い場合は、背部の至陽穴などや手の井穴、衝陽穴などに鍼をして鼻や目の熱を冷まします。

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