後鼻漏(こうびろう)の鍼灸

後鼻漏は、異常な鼻水がノドの方へ流れ落ちてくる症状です。
いくら鼻をかんでも鼻水は前方から出ず、絶えずノドに流れ込んでしまい、その鼻水を口から吐き出し続けるか、飲み込み続けるしかありません。その不快感はとても大きく、重症になると食事や睡眠などの日常生活から対人関係にまで弊害を及ぼします。
例えば鼻・副鼻腔の感染性後鼻漏、アレルギー性後鼻漏、好酸球性後鼻漏、術後性後鼻漏、形態性後鼻漏、自律神経性後鼻漏、加齢性後鼻漏など、様々なタイプがあります。(アレジオ銀座クリニック解説

ネットでの調査で成人の3割以上に何らかの後鼻漏を疑う症状があったそうです。アレルギー性は、花粉症やアレルギー性鼻炎に伴うものです。慢性の副鼻腔炎によるものも多いようです。一日中、後鼻漏の症状があるといつも気になって大変つらく感じます。鍼灸では、鼻粘膜に関係する肺のツボを用いたり、背景に体力低下があるので胃腸のツボを用います。

■後鼻漏:60代女性

10年前より時々後鼻漏の症状があった。コロナの影響でマスクを常につけるようになってから頻繁に感じるようになった。常に気になり症状を治したいと来院されました。その他アレルギー性鼻炎、花粉症などがあるので、アレルギー性の後鼻漏と思われます。元来疲れやすく、食欲もあまりない。脈をみると弱く肺と脾のつぼが弛緩しているので、肺虚・脾虚として手と足のツボを選び鍼をしました。10回ほど鍼を継続されました。

■後鼻漏:50代女性

2年程前から、鼻の奥から粘液が喉に流れてきて後鼻漏と言われる。症状は時々でる程度であったが、就寝時にノドが詰まって目が覚めるなど最近症状がつよくなったので来院される。血圧が高め、疲れやすい、風邪をひきやすい。のぼせ、動悸、息切れがある。脈は弱く、胃腸と肺のツボが弛緩していて弱っていました。肺と脾の弱りと考えて、列缺穴と太白穴に鍼をしました。5回ほど継続されました。

※記載の症例は、当院の鍼灸を受療されて同じような経過をたどることを保証するものではありません。症状・病気の程度、生活習慣や体質の違いで効果は異なることがあります。施術を受けられる際の参考としてご覧ください。

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