鼻アレルギー、喘息、皮膚のかゆみ、アトピー性皮膚炎などの原因となるハウスダストは、ダニの死骸が増えてくる9月から多くなります。
その後12月まで多い状態が続きますので、対策が必要です。
レイコップ(株)が調査した月別のダニの数量と死骸・フンの推移
ハウスダストによって、鼻炎・喘息などアレルギー疾患が増加します。
アトピー性皮膚炎では肘・膝のくぼみに症状がでます。
まずは、清掃などによりハウスダストを除去する必要があります。
布団の掃除機掛けと天日干し、タンス・家具の隙間まで掃除、カーテン、カーペット、クッションの洗濯などしましょう。
厚生労働省サイトから転載
ハウスダストは外来のものなので、東洋医学的には風熱邪、風湿邪などと考えます。
急性の症状は、肺のツボ・皮膚の炎症をとるツボを選択して風熱邪、風湿邪を除く鍼灸をします。
これを標治といいます。
アレルギー反応を起こしやすい体質を変える療法は本治といいます。
本治では、これらのアレルゲンに対する反応を改善するために、身体の虚実・寒熱を調えます。
体質のタイプとしては、
- 肝鬱タイプ:ストレスが多く、炎症傾向。
- 胃熱タイプ:食べ過ぎ・偏食で胃腸に熱がこもることで炎症傾向。
- 脾虚タイプ:胃腸の働きが弱く、皮膚・粘膜が弱い。
などがあります。脈、舌、腹部、ツボの状態や症状によってタイプを判別します。
それぞれ、主に鍼によって、以下のような対処をします。
- 身体の緊張をとり炎症を鎮める。
- 足の陽明胃経のツボや背部の脾胃に関係するつぼで熱をとる。
- 脾胃に関係するツボで補う鍼をする。
以上の鍼によって炎症傾向や、胃腸の弱りを改善して、症状を改善させていきます。
喘息では、風邪をひいている場合は、漢方での小青竜湯に相当する鍼を行います。
風邪を引かずに咳が続く場合は、肝鬱タイプ(ストレスが原因)なのか、
身体に余分な水分が多くて発症しているのか判別して鍼をします。
喘息発作がないかごく軽い時は体質改善の鍼灸をします。
参考:『内経気象学入門』
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