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内経気象学 東洋医学と気候・気象

秋とかぜの鍼灸・漢方(1)

葛の花(根が葛根湯に使われる)

前回、秋は移動性高気圧中と寒冷前線通過後にかぜをひきやすいと述べました。

今回は東洋医学における秋のかぜの療法について述べます。

秋は風寒タイプのかぜの季節

気温が下がってくるこの時期は風寒タイプのかぜが多くなります。

風寒タイプは、寒気、鼻水、軽いのど痛(ないこともある)、頭痛、軽度発熱などを呈します。

寒気がなく、のどの痛みが強い場合は風熱タイプのかぜで、療法が異なります。

風寒のかぜでは、体力がしっかりしている風寒実タイプ、体力が低下している風寒虚タイプに分かれます。

判別は脈力の有無と汗の有無(体力があると皮膚がさらっとして無汗、体力がないとじわっと発汗しています)などでします。

これら症状を呈するかぜの初期状態を太陽病といいます。

前者に漢方では麻黄湯、葛根湯(薬局で売ってますね)、鍼灸では合谷、列欠、身柱穴などを用います。

後者には桂枝湯、香蘇散など、鍼灸では体力を補うために足の経穴などを加え運用します。

共に身体を温めて軽く発汗させることで病邪を外出させる方法です。

※漢方薬は「中医臨床のための方剤学」神戸中医学研究会編著を参照。

※漢方薬は、医師・薬剤師の指導のもと服用してください。

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