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季節・気象 東洋医学と気候・気象

中秋の名月が・・・

今日は旧暦8月15日、中秋の名月です。昨日は昼夜の時間がほぼ等しい秋分でした(暦便覧「陰陽の中分となれば也」)。この時期より気温が大分下がり秋らしくなってきますが、今年は9月に入ってすでに涼しくなってますね。本日、神戸・大阪は前線の北側で涼しいです。秋雨前線が少し南下しているので、雲の切れ間から見れると思ったら、日本海で発達した低気圧から延びるもう一つの前線の影響で曇ってます。

気象庁提供

雲を透ける朧月が一瞬出たところを撮りました。スマホなのでとても小さいです(;’∀’)。

昨日は雲が多かったですが綺麗な待宵(マツヨイ・デジタル大辞泉)のお月さんでした。

月とヒト 『内経気象学入門』p141-146参照

月と言えば、鍼灸医学の古典である『黄帝内経』には月の満ち欠けの影響について詳しく書かれています。

『素問』八正神明論で「新月より月が生じ始めると気血も徐々に盛んになっていき,衛気(体表をめぐる気)もめぐりはじめる。満月になると気血は充実して,肌肉(皮膚・皮下組織あたり)は気血により十分に養われ頑強となる。満月より月が欠け始めると肌肉は気血の養いを失い衰え経絡も虚ろになり体表の外衛である衛気は去り形のみとなる」(意訳)とあります。

十五夜などの満月では気血が充実しているが、満月を過ぎて新月に向かう時は徐々に体力が低下していくという内容です。同じく「気虚・血虚が元来ある場合(身之虚)に新月(逢天之虚)に至ると,両虚は相い感じて外邪は骨や五藏にまで深く侵入する。これを天忌といい医師は必ず知っておくべきである」とあり、身体が弱っていて新月になると更に体力は低下して病は重くなるとされます。

有名な『月の魔力』という書籍では、満月前後は交通事故による死亡、犯罪などが有意に増加するとする研究が報告されています。満月は体力が余って攻撃的になるからかもしれません。満月ではクールに運転して、怒らないように注意したほうがいいですね。逆に疲れているときは、新月前後では風邪ひきなどに注意が必要かもしれませんね。また急に気温が下がったりすると風邪を引きやすいので新月と重なったときは要注意ですね。

【続く】

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